子どもの歯は、大人の歯に比べてとてもやわらかく、むし歯になりやすいものです。乳歯期は永久歯へと歯が生え替わる大事な時期です。しっかり歯を管理し健全な成長を促す上でも、子どもの歯科治療は大切なものです。
むし歯や歯周病の直接の原因となるのは「歯垢」です。歯みがきは、主にこの歯垢を落とすために使います。自分に合った磨き方や道具選びなど、歯科衛生士に相談しながら歯みがき上達の4つのポイントを心がけて磨きましょう。
食べたらみがこう
食事の後、すぐに磨いたほうが汚れが落ちやすくなります。食べたら磨く習慣を身につけると、ダラダラ食いもなくなり、食生活の改善にもつながります。
鏡で見ながらみがこう
ちゃんと歯ブラシが歯に当たっているか、汚れが落ちているかを鏡で確認しながらみがくことで、みがき残しがなくなり、汚れも確実に落とせます。
トレーニングをしてみよう
上手にみがくために、例えば鉛筆で歯に印をつけて歯ブラシで落としてみましょう。きちんと先が当たって、こする力加減も良いと4~5回で落ちます。
時間をかけてみがこう
1日1回はじっくり時間をかけてみがきましょう。丁寧に磨くと5~10分はかかります。毎回は無理でも、就寝前などの時間に余裕がある時に行いましょう。
「本当!?」と驚かれるでしょうが、本当です。
新生児の口の中にはむし歯菌・歯周病菌は存在しません。ご家族の方から口移しで食べ物を与えたり、キスの行為によって菌も一緒に与えられます。
だからと言って、スキンシップも大切ですので、一概に禁止するのは良くありませんが、少なくともご家族の方のむし歯・歯周病を治す必要がありますね。
お子さんのむし歯が多い、歯ぐきが腫れている・・・
もしかしたらご家族の中に同じ症状の方はいらっしゃいませんか?
お子さんのお口の中を守ってあげるためにも、まずはご家族の方が口内菌の検査、治療をされてみませんか?
大人でも怖い治療は、子どもはもっと怖いはずです。
私たちは削らない歯科を目指すために、検診に力を入れています!
フッ素は自然界にある天然のもので、海水中、土に含まれています。食品にも含まれていて、海藻や小魚、緑茶、紅茶などにも入っているので私たちが普段から口にしているものです。
フッ素はむし歯の予防に効果があります。
再石灰化とは・・・
歯のミネラルが溶け始めてしまった部分を脱灰(むし歯のなりはじめ)といいます。
再石灰化は、その反対で、溶け出したミネラルが歯の中に戻ることをいいます。
フッ素を塗る方法は2通りあります。
歯科医院 | 歯をキレイにお掃除してからフッ素を塗ります。 歯科医院では、自宅では使えない濃いフッ素を使用します。 当医院では濃いフッ素を(ゼリー状・泡状のどちらか)半年に一度塗っています。 |
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自宅 | フッ素の入った歯磨き粉で歯みがきをしたり、歯みがきをした後にフッ素のジェルを塗ります。 |
フッ素は一回にたくさん塗ればよいというものではありません。
自宅でフッ素入りの歯磨き粉を使用する時は・・・
大人 | ![]() |
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子ども | ![]() |
乳幼児 | ![]() |
むやみに舐めたり、飲み込んだりしてはいけません。
小さいお子様の場合は、保護者の方がきちんと管理してください。
奥歯の噛む面の溝にプラスチック(レジン)を埋め込み、むし歯を予防するという方法です。
むし歯ができやすい時期・場所に行うとよいといわれているので、お子さんの第一大臼歯(6番目の歯)にシーラントを行うことが多いです。
6才頃に生えてくる歯なので、お子さん自身で十分なブラッシングが難しく、保護者の方も乳歯と勘違いしやすい歯なのです。
シーラントを行う歯の溝をキレイにして、そこにプラスチックを埋めて特殊な青い光を当てます。
溝を埋めるだけなので歯を削ることはありません。
シーラントをしたからといって歯のケアをしなくても大丈夫、というわけではありません。
例えば、溝はむし歯予防されていても、歯と歯の間や歯の側面にはシーラントをする事はできないので、お家での歯みがきが必須です。
お子さんの場合はかみ合わせが安定していないので、シーラントがはがれてしまう場合もあります。
そうなると当然、むし歯予防の効果は無くなってしまうので注意が必要です。